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金はどうやってできるのか、中性子星合体から都市鉱山まで5つの方法を解説

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金はどうやってできるのか、中性子星合体から都市鉱山まで5つの方法を解説

金がなぜ時代を超えて価値を持ち続けるのか、その答えは金の壮大な誕生の物語に隠されています。貴金属投資の専門家として15年以上市場を見てきた結論は、金の価値の本質を理解するには、その「起源」を知ることが不可欠だということです。

本記事では、宇宙の果てで起こる天体現象から、私たちの足元に眠る資源まで、金が生成される5つの主要なプロセスを詳しく解説いたします。科学的な事実だけでなく、それぞれのプロセスが金の「希少性」や「資産価値」にどう結びつくのかを専門家の視点で解き明かし、皆様の金に対する理解を一層深めるお手伝いができれば幸いです。

宇宙の錬金術:中性子星の合体

金の起源として現在最も有力視されているのが、宇宙の彼方で起こる「中性子星の合体」という極めて特殊な天文現象です。

そもそも中性子星とは何か

中性子星とは、太陽の8倍以上の質量を持つ巨大な恒星が、その一生の最後に超新星爆発を起こした後に残される、非常に高密度な天体の核です。その密度は凄まじく、角砂糖1つ分(約1cm³)の大きさで数億トンから10億トンもの質量に達すると言われています。

中性子星は直径わずか20kmほどの小さな天体ですが、その質量は太陽の1.4倍にもなります。このような極限状態の天体が2つ連なって(連星)、お互いの周りを回りながら最終的に衝突・合体する際に、金をはじめとする重い元素が生成されると考えられています。

【表1】中性子星の驚くべき特徴

特徴 詳細
密度 角砂糖1つ(1cm³)で数億トン以上
直径 約20km
質量 太陽の約1.4倍
正体 巨大な恒星が超新星爆発した後に残る核

r過程:金を生み出す瞬間の物理現象

中性子星が合体する際には、莫大な数の中性子が放出されます。この中性子を鉄などの軽い原子核が瞬時に、かつ大量に捕獲することで、より重い元素へと変化していく現象が起こります。これを「r過程(速い中性子捕獲過程)」と呼びます。

このr過程は、中性子星の合体のような極めて高密度かつエネルギーに満ちた、特殊な環境でしか起こりません。この宇宙レベルの錬金術によって、金やプラチナ、ウランといった鉄より重い元素の多くが生み出されたことが、近年の研究で明らかになってきています。

【専門家の視点】究極の希少性の証明

この天文学的な現象は、金の絶対的な供給量を制限している根源です。地球に存在する金も、元を辿れば何十億年も前に起きた中性子星の合体によって宇宙にばらまかれ、それがやがて地球の一部となったものです。

資産運用の観点から見ると、この事実は金の「価値の保存」機能の根幹をなしています。人の手で簡単には作り出せず、その総量が宇宙の歴史の中で極めて稀なイベントによって決められていること。これこそが、金が究極の希少性を持ち、時代を超えて信頼される資産であり続ける理由なのです。

星々の最期:超新星爆発

かつて、金の主要な起源と考えられていたのが「超新星爆発」です。現在ではその役割が見直されていますが、重元素の生成において重要な現象であることに変わりはありません。

巨大な星が死ぬときに何が起こるか

太陽の何倍も重い恒星は、その一生の最後に中心部で核融合反応が進まなくなり、自らの重力に耐えきれなくなって大爆発を起こします。これが超新星爆発です。

この爆発の衝撃波によって、星の内部で作られた様々な元素が一気に宇宙空間へと放出されます。このプロセスは、宇宙における元素の多様性を生み出す上で不可欠な役割を担っています。

超新星爆発のプロセス

  • 燃料枯渇: 巨大な恒星の中心核で核融合の燃料が尽きる。
  • 重力崩壊: 自らの巨大な重力で中心部が一気に収縮する。
  • 大爆発: 収縮の反動で発生した衝撃波が、星全体を吹き飛ばす。
  • 元素放出: 内部で生成された酸素、炭素、鉄などの元素が宇宙空間に拡散する。

金の生成における役割と近年の学説

以前は、この超新星爆発の際にもr過程が起こり、金が生成されると考えられていました。しかし、近年のシミュレーション研究などでは、一般的な超新星爆発では金を大量に作るのに十分な中性子を放出できないことが示唆されています。

現在では、金の大部分は前述の中性子星合体によって作られ、超新星爆発の寄与は限定的である、という学説が有力です。このように科学的な知見は日々更新されており、金の起源に関する研究も進展し続けています。

【専門家の視点】供給源の限定性が価値を支える

重要なのは、金の生成には中性子星合体や超新星爆発といった、宇宙規模で稀なイベントが必要であるという事実です。これにより、金の供給は本質的に限定されています。

経済学的な観点から見ると、この「有限性」は極めて重要です。他の資産や通貨のように、中央銀行や政府の意向で人為的に供給量を増やすことができません。この性質が、インフレーションに対するヘッジ(リスク回避)機能や、長期的な価値の安定に繋がり、金が「安全資産」と呼ばれる所以となっています。

地球の恵み:金鉱脈からの採掘

宇宙で生まれた金は、どのようにして私たちの手に届くのでしょうか。その答えが、地球内部の活動によって形成された「金鉱脈」からの採掘です。

地球の金はどこから来たのか

約46億年前に地球が誕生した頃、金を含む隕石が絶えず降り注ぎました。金は鉄に溶けやすい性質を持つため、そのほとんどは地球の中心核へと沈んでしまったと考えられています。

しかし、地表近くに残った一部の金が、マグマの活動や熱水といった地質活動によって特定の場所に運ばれ、濃縮されて「金鉱脈」を形成しました。私たちが今日採掘している金は、この地球のダイナミックな活動によってもたらされた恵みなのです。

現代の採掘技術とコスト

金の採掘は、露天掘りや坑内掘りといった方法で行われますが、その道のりは決して容易ではありません。1トンの鉱石から採れる金の量は、平均してわずか3~5グラム程度です。これは、1,000kgの岩石から、ようやく小指の爪ほどの金が採れるかどうかという計算になります。

【表2】金の採掘に関するデータ ☆出典元確認

項目 数値・情報 出典
鉱石1トンあたりの平均採掘量 3~5グラム 住友金属鉱山
人類の総採掘量 216,265トン(2024年末時点) 豊トラスティ証券マーケット情報
地球の確認埋蔵量 約6.4万トン(2024年時点) USGS
年間採掘量 約3,600トン HDFC TRU

このように、金の採掘には莫大なエネルギーと設備、そして人件費がかかります。このコストが、金の価値を物理的に支える一因となっています。

【専門家の視点】採掘コストが下支えする金の価格

金融・貴金属投資の専門的な観点から見ると、この採掘コストは金の市場価格における「下値支持線」として機能する傾向があります。金の価格が採掘の損益分岐点であるコスト(AISC:全維持コスト)を大きく下回ると、鉱山会社は採算が取れなくなり、生産を縮小・停止します。これにより新規供給が減少し、価格の回復を促す力が働くのです。

また、年間の新規供給量は、既に地上に存在する金の総量(ストック)のわずか1~2%程度に過ぎません。さらに、採掘可能な埋蔵量にも限りがあり、あと数十年で主要な鉱山は枯渇するとの見方もあります。この供給の限界が、金の希少性をさらに高め、長期的な資産価値を支える重要な要素となっています。

現代の錬金術:都市鉱山からのリサイクル

金の供給源は、地中から掘り出すものだけではありません。私たちの生活の中に眠る「都市鉱山」からのリサイクルも、現代において重要な役割を担っています。

都市鉱山:身近に眠る金脈

都市鉱山とは、使用済みのスマートフォンやパソコン、家電製品などの電子機器の中に存在する貴金属やレアメタルを、鉱山資源に見立てた言葉です。金は優れた電気伝導性を持ち、腐食しにくいため、電子回路の基板や接続部分に微量ながら高品質なものが使用されています。

日本の都市鉱山のポテンシャル

日本の都市鉱山に蓄積されている金の総量は、約6,800トンと推定されています。これは、世界の金の確認埋蔵量(約6.4万トン)の約10%に相当し、世界有数の「金資源国」であることを示しています。

高度な化学技術による金の回収プロセス

  1. 収集・解体: 使用済み電子機器を回収し、手作業や機械で基板などを取り出す。
  2. 破砕・選別: 基板を細かく砕き、金属を分離する。
  3. 溶解・抽出: 王水などの強力な化学薬品で金属を溶かし、金だけを選択的に抽出する。
  4. 精錬: 抽出した金をさらに精錬し、純度99.99%以上の高純度の金地金に戻す。

驚くべきことに、例えば携帯電話1トンからは約280gの金が回収可能とされ、これは平均的な金鉱石(1トンあたり3~5g)から採掘するよりも遥かに効率が良い場合があります。

【専門家の視点】サステナビリティと循環する価値

リサイクル技術は、金の供給を支えるサステナブルな(持続可能な)方法として、その重要性を増しています。専門的な観点から強調したいのは、金が持つ「不変性」という特性です。

金は化学的に非常に安定しており、空気や水にさらされても錆びたり腐食したりすることがありません。そのため、何度リサイクルしてもその品質が劣化することがないのです。この特性により、古代に採掘された金も、形を変えて現代社会に存在し続けています。過去に採掘された全ての金が市場に残り続ける「ストック」としての価値が、他の多くのコモディティ(商品)と一線を画す点であり、資産としての信頼性を担保しているのです。

理論上の可能性:人工的な金の生成

「他の物質から金を作り出す」という錬金術は、古来より人類の夢でした。現代の科学技術は、それを理論上可能にしましたが、なぜ実用化されないのでしょうか。

粒子加速器による元素変換

現代の物理学では、粒子加速器という巨大な装置を使って、原子核に別の粒子を高速で衝突させることで、元素を人工的に変換することが可能です。例えば、水銀や鉛といった金に近い元素の原子核に中性子などをぶつけて、原子核の一部を変化させることで、金の原子を作り出すことは理論上できます。

なぜ実用化されないのか?コストという壁

答えは非常にシンプルで、「コストが合わない」からです。人工的に金を生成するために必要なプロセスは以下の通りです。

【ステップ形式】人工生成のプロセスと課題

  1. 巨大な設備: 粒子加速器のような国家プロジェクトレベルの巨大で高価な設備が必要。
  2. 莫大なエネルギー: 粒子を光速近くまで加速させるために、天文学的な量の電力を消費する。
  3. 非効率な生産: 一度に生成できる金の量は原子レベルであり、目に見える量を作るには膨大な時間とコストがかかる。

結論として、人工的に1グラムの金を作るコストは、市場で1グラムの金を購入したり、鉱山から採掘したりするコストを遥かに、それこそ何万倍、何億倍も上回ります。そのため、商業的に全く成り立たないのです。

【専門家の視点】経済合理性が担保する希少価値

「技術的に作れる」ことと、「経済的に採算が合う」ことは全く別の問題です。この事実は、金の希少価値を考える上で非常に重要な示唆を与えてくれます。

仮に将来、技術が劇的に進歩したとしても、金の価値そのものが生産コストの基準となります。もし金を安価に大量生産できる技術が生まれれば、その瞬間に金の価値は暴落し、その技術に投資する意味もなくなってしまいます。

この「経済合理性の壁」が、結果として金の希少性を未来永劫にわたって守っているという、逆説的な事実が存在するのです。投資家の皆様には、この強固な壁が金の価値を支える最後の砦であることをご理解いただきたいと思います。

よくある質問(FAQ)

地球にある金の総量はどのくらいですか?

A: これまでに人類が採掘した金の総量は約20.9万トン(2022年末時点)で、オリンピック公式プール約4.4杯分と言われています。 地中に残る採掘可能な埋蔵量は約6.4万トンと推定されており、その有限性が金の希少価値の根源です。 専門家の視点からは、この総量が急激に増えないことが、価値の安定性を支える重要な要素です。

金はなぜ価値が下がりにくい「安全資産」と呼ばれるのですか?

A: 金は物理的な実物資産であり、特定の国や企業の信用に依存しないため、通貨や株式のような信用リスクがありません。また、本記事で解説した通り、供給量が極めて限られているためインフレーション(物価上昇)に強く、経済や社会が不安定な「有事」の際に価値を保全する機能が歴史的に評価されているためです。

中性子星の合体がたくさん見つかったら、金の価値は下がりますか?

A: 非常に良い質問です。仮に観測技術が進歩して合体現象が多く見つかったとしても、そこで生成された金が地球に到達するには何百万年、何億年という途方もない時間が必要です。地球上に存在する金の総量に影響を与えることは現実的にないため、金の市場価値が下がる心配はありません。投資の観点では、あくまで「地球上に存在する金の量」が価値の基準となります。

日本でも金は採れますか?

A: はい、現在でも鹿児島県の菱刈鉱山などで商業的な採掘が行われています。菱刈鉱山の金鉱石は、鉱石1トンあたりの平均金含有量が約20グラムと、世界の主要金山の平均(3~5グラム)に比べて非常に高く、世界でも有数の高品位な金山として知られています。

純金積立など金の資産運用を始めるには、金の起源を知っておくべきですか?

A: 必須ではありませんが、強く推奨します。専門家として断言できるのは、金の生成プロセスがその希少性、有限性、不変性といった本質的な価値を裏付けているからです。この根源的な理解は、市場の短期的な価格変動に惑わされることなく、長期的な視点でご自身の資産を守るための、揺るぎない判断力に繋がります。

まとめ

本記事では、金が生成される5つの壮大なプロセスを、宇宙の果てから私たちの生活の中まで辿りました。

  • 宇宙の錬金術: 中性子星合体という稀な現象が、金の絶対的な希少性を生み出しています。
  • 地球の恵みとコスト: 地中からの採掘には莫大なコストがかかり、それが金の価値を下支えしています。
  • 循環する価値: 都市鉱山からのリサイクルは、金の不変性という特性を活かしたサステナブルな供給源です。
  • 経済合理性の壁: 人工生成の非現実性が、その希少性を未来永劫守っています。

15年以上にわたり貴金属市場を分析してきた専門家として、皆様にお伝えしたいのは、金の価値は偶然生まれたものではなく、宇宙の法則と経済合理性に裏打ちされた必然であるということです。この本質を理解することは、金という資産の真の力を知り、賢明な資産運用を行うための第一歩となるでしょう。

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